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学部長挨拶

        今こそ人文社会科学の力が大切に


−本学部・研究科の学びと実践を通じた、創造的な未来づくりへの参画−



人文社会科学部長・人文社会科学研究科長 内田聡


 人工知能が人の仕事を奪うとさえいわれる時代。私たちにより強く求められるのは、「どのように」するのかという手段はもちろん、「何を」するのかという目的を見出す力だと、私は考えます。後者は、未来に向かっての判断であり、価値観が問われます。何をしたいのかは人間が決めることです。テクノロジーが進展するほど、人文社会科学の力が大切になります。本学部・研究科のさまざまな学びと実践を通じて、創造的な未来づくりに参加しましょう。

人文社会科学部が目指す教育


学部長 内田聡  本学部は、昨年、人文学部設置50周年という記念すべき年に、改組を行い「人文社会科学部」を設置しました。文系総合学部の存在意義を確認するとともに、人材育成を強く意識した学部の編成とカリキュラム構築をしました。
 改革を考えるに当たって、卒業後の就職先である企業等が本学学生をどう見ているのか、また高校生が何を求めているのかを調査しました。
 企業等からは、「最近の茨大生は真面目でよく勉強している。しかし、積極的に前に出るという点で東京の私大出身者と比べおとなしい」という声が寄せられました。確かに近年の学生は、授業への出席状況もよく学習面での能力も高いのですが、社会との接点がアルバイトなどに限られています。世の大人たちが現実に何を目指して行動し、どういう課題を抱えて悩んでいるのかを共有し、一緒に活動してみるという経験はなかなか得られません。また、教員が一方的に話すタイプの講義を教室で受けるだけでは積極性やコミュニケーション力は得られません。
 そこで次のような人材を養成するという理念を掲げています。人文科学や社会科学の学問的な知見、ものの見方・考え方・方法論を学びつつ、「地域」が抱える問題が、政治経済や文化のナショナル及びグローバルな動きと直接・間接に繋がっているという認識を持った人材。また、専門調査能力や企画力を身に付け、少子高齢化で人口が急激に減少する可能性がある地域で、職業人及び市民として、企業や地域の課題を見出し、地域経営、新たな地方創生事業、企業のマネジメントに携われる人材などです。
 大学進学をめざす現役高校生が本学の人文系(文学、哲学、歴史学、心理学)に高い関心を寄せていることもわかりました。これらの分野を専門的に学べる課程をきちんと存続させるため、いろいろと工夫してきました。
 変化が激しい時代といわれ、政治的リーダーや経営者、行政や企業も模索を続けている今、これまでの取組みを相対化できる力、「人々にとって何が幸せか」を根本から考え、新しい発想を提示し、他の人々と行動できる力を身に付ける。そのために古今東西の人々の考え方や営みを学び、現場に出て老若男女と自由に話すトレーニングをして自らの価値観を築いていく。このような授業を通して、アクティブな人材を育てていきます。

本学部の特徴:3学科、メジャー・サブメジャー


 人文社会科学部は3学科体制をとっています。地域や国際的なフィールドで調査し、様々なメディアを使って発信する力を身につける「現代社会学科」、法学や経済学の観点から生活者や企業をどうしていくかを考える「法律経済学科」、古今東西の人間の営みを知り新しい社会の発想を考える「人間文化学科」です。
 また、メジャー(主専攻)とサブメジャー(副専攻)を必ず全員が履修するカリキュラムとなっています。現代社会学科では「メディア文化」と「国際・地域共創」、法律経済学科では「法学」と「経済学・経営学」、人間文化学科では「文芸・思想」、「歴史・考古学」、「心理・人間科学」のメジャーから1つを選択し主専攻として学びます。これらメジャーの専門の学びでも、教室から外へ、現場へという方向性を強化します。加えて、全員が主専攻以外からサブメジャー・プログラムを1つ以上選択履修します。ここには、上記学問分野だけでなく、英語力を大幅に向上させる「グローバル英語」、地域課題に取り組んでみる「地域志向教育」、外国人に日本語を教える能力を築く「日本語教育」、公務員としての素養を築く「行政マネジメント研究」のプログラムも含まれます。狭い専門性だけでなく、サブメジャーでプラスアルファの視野や実践力を身につけた、ひと味違った学生を社会に送り出したいと思っています。
 大学進学をめざす高校生の皆さん、地方国立大学で学ぶメリットを知って下さい。他にはない茨城大学人文社会科学部でこそ学べることが、たくさんあります。オープンキャンパスや説明会で、何でも聞いて下さい。皆さんの入学をお待ちしています。

人文社会科学研究科の教育と特徴:2専攻、社会人再教育コース


 本研究科は、広く文化と社会の進展に寄与するために、人間の文化と現代社会が直面する学術的・政策的諸課題についての研究を行っています。そして、そこから得られる専門知識の修得を通して、産業界はじめ広く知識基盤社会の中核を多様に担い、文化と社会の持続的発展のために貢献する専門職業人、すなわち中核的専門職業人を育成することを目標としています。
 人文社会科学研究科は、文化科学専攻と社会科学専攻から構成されます。文化科学専攻では、人間科学、歴史・文化遺産、文芸・思想、言語科学、異文化コミュニケーション、メディア文化に関する研究を行い、その研究から得られた専門知識を身に付けます。社会科学専攻では、法学・行政学、経済学・経営学、地域研究・社会学に関する研究を行い、その研究から得られた専門知識を身に付けます。また、社会科学専攻には現職地方公務員、地方議員を対象とする、地域政策研究(社会人)コースを開設しています。地方創生が謳われる中、茨城県および各市町村の独自性を発揮した政策をいかに実施していくかが問われています。地域の現場に入り、行政職員以外の方々との人間関係も作り、「そこに合った」政策を作っていくノウハウを身につけていただくことを考え、これまでにないフィールドワーク型の授業も実施しています。
 大学院進学をお考えの皆さん、説明会も頻繁に開催しておりますので、ぜひ足を運んでください。